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山本山と常楽寺<滋賀県長浜市>

平知盛軍により治承4(1180)年12月に落とされた山本山城。
築城は源義定、源義経(頼朝の弟である九郎義経とは同姓同名の別人。山本義経と呼ばれることがあるため、このサイトでは山本義経と記します)

この周辺で平知盛が山本義経と戦い、近江の平定にあたりました。
滋賀県にある山本山

参考に山本義経の略系図作りました。
義経系図

山本山登山口は朝日山神社内です。
朝日山神社参道

登山口案内

鳥居をくぐると脇に登山口があります。
山本山への登山口

現地解説板に注目。
周辺マップ

解説板より
■山本山城
平安時代後期、源頼義の三男・新羅三郎義光の系譜をひく源(山本)義定、義経が築城したと伝えられています。
山本義経は源平争乱の時、平家打倒の旗を上げましたが、治承4年(1180)12月16日に平知盛らに攻められ落城しました。
(後半省略)

■山本義経
山本義経は平安時代後期、清和源氏の嫡流源頼義の三男で源義家の弟新羅三郎義光の子孫です。
当地域を支配し山本に本拠を置いたので山本氏を名乗りました。
治承4年(1180)12月、平家打倒の旗を上げ、同じ源氏の木曽義仲とともに京都へ攻め上り平氏を西国に落としました。
その功により伊勢の伊賀国司に任ぜられましたが、寿永3年(1184)1月、木曽義仲は源頼朝に攻められ粟津で討ち死にし山本義経は没落しました。

山本山へ!!

この周辺は「熊出没注意」だそうです……lll´Д`)))
熊出没注意

登山を諦めようか躊躇していると、後から来られた小学生連れのご家族が「一人では危ないので一緒にどうぞ」と声をかけて下さいました!!
お陰様で無事、知盛卿ゆかりの地を訪れることができました。ありがとうございました(^^♪

登山口すぐのところに碑が建っています。
碑

解説より
〇天孫御降臨御聖域
天孫ににぎの命は、高天原よりこの山本山に降り、今西の白髭の国つ神、猿田びこの神と共に葦原の中つ国をつくった。ににぎの命と木の花のさくやびめの間に子が三神が生まれた。
その中に火おりの命(山幸びこ)がいた。塩つちの神の紹介で海の神の娘、豊玉びめと結婚し、子が生まれた。
その子と豊玉びめの妹の玉より姫の間に四人生まれ、そこに若御毛沼(わかみけぬ)の命がいました。
この命が三上山、三笠山、三輪山を経て橿原の地にいき、神武天皇になられた。

〇山本判官古城址
源平の頃、近江において最初に水口の柏木義兼(柏木源氏)と共に平家追討に立ち上がったのが山本義経(山本源氏)である。
平知盛に山本山の合戦で敗れ、その後、木曽義仲と共に京都から平家を追い出す原動力になる。
その時、木曽義仲は、なぜか「朝日将軍」の院宣を賜る。木曽義仲が源義経に敗れたが、山本源氏の子孫は、畿内や関東、東北に散らばり大活躍をする。
和歌山では、源平の時代から百七十年経った南北朝時代、歴史上に山本源氏が再び登場する。
高野山に近き「野神」の地に山本源氏が第2のふるさとをつくっていたのである。
真田丸が幽閉されられた近くである。
山本源氏は、真田氏の親戚木曽氏(甲斐源氏とは同じ先祖、新羅三郎義光の家系である。
1585年豊臣秀吉により紀州攻めで竜松山城が落城するまで戦国時代山本源氏は活躍するのである。
そんな山本源氏の活躍のためか、山本さん(山本氏)発祥の地とされ、今でも全国から「山本」さんがふるさとを訪れる。

碑の解説
※この解説は朝日山神社境内に有り

少し登ると常楽寺が見えてきました。
燈籠が立派

常楽寺

由緒より
■朝日山 常楽寺
かつて山本山南麓に巨利常楽寺があったといわれている。
常楽寺の創建は詳らかではではないが、山本城主山本判官義定公が祈願所として篤く崇敬し、七堂伽藍を配したという。
その後、戦乱の世には幾度も兵火に遭い堂塔伽藍・仏像・経巻等、寺宝の数々を焼失した。
幸い、聖観音菩薩、不動明王、弘法大師等の尊像は難を逃れ、もと川原村の實乗院に伝えられ、その後、薬師堂に移されて村人の篤い信仰心によって護持されてきた。
明治初年、神仏分離の令により、薬師堂は氏神の社地より元座地に移された。
信深き村人たちは相計って僧職の招聘を本寺石山寺四十九堂塔の一つである圓乗院を当地に再建して住職を迎え、石山寺より毘沙門天像が遷仏された。
数奇な運命を辿り、幾度もの廃寺の危機を乗り越え常楽寺は、当地の村人による篤い信仰の歴史物語る貴重な文化遺産といえよう。
われらが先祖のご苦労を偲ぶ得難い遺品として、また誇るべき郷土の至宝として、その精神と文化財を次代に継承していくことが、われわれの使命ではなかろうか。
由緒

現在は本堂のみですが由緒を読む限り、当時は大規模なお寺だったのでしょう。
お参りし、山頂を目指します。

熊だけでなく猪とも遭遇する可能性があります(((゚Д゚)))
通り抜け可能

獣害防止策

息切れしながらひらすら歩いていると見晴らしの良いところや、休憩場もありました。
山本山

長浜市の街並み

山頂まであと15分

山頂に到着!!
山本山山頂

標高329.4m

平安時代はどうだったのか?

平経正が俱利伽羅峠合戦に向かう途中に立ち寄った竹生島が見えます。
経正ゆかりの竹生島

眺望解説

この周辺で知盛卿が戦っていたことを想像すると疲れも吹っ飛びますね(*´ω`*)

ちなみに山本山全景は木曽義仲、巴ゆかりの見返りの松付近から綺麗にみえました。
滋賀県にある山本山

実際の合戦は旧暦の12月ですが、写真は5月の新緑の季節、自然が豊かで山がイキイキしているように見えました♪

山本山への行き方

※このページの内容は2016年5月現在

最寄り駅はJR河毛駅。
改札を出たところにあるコミュニティハウスではレンタサイクルもありますが、湖北コミュニティバスを利用しました。
河毛駅案内図

白鳥が描かれたこはくちょうバス。8人乗り、どこまで乗っても200円。
こはくちょうバス

河毛駅を出発してぐるっと一周して河毛駅に戻るバスで、コースは同じですが、北回りと南回りがあります。
———-
北回り:河毛駅→(約15分)→山本山登山口など→(約7分)→湖北みずどりステーションなど→(約30分)→河毛駅
南回り:河毛駅→(約25分)→湖北みずどりステーションなど→(約7分)→山本山登山口など→(約15分)→河毛駅
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行きは「北回り」、帰りしは「南回り」に乗ると河毛駅~山本山登山口間を約15分で移動できます。
「山本山登山口」バス停で降り、朝日山神社を目指します。

朝日山神社内に登山口があります。

住所
滋賀県長浜市
交通
JR河毛駅より湖北コミュニティバス約15分「山本山登山口」下車、朝日山神社から登山口がある

探訪について
自由
探訪目安時間
登山口から下山まで2時間~
お気に入り度
★★★★★
探訪日
2016/05/05
備考
①山本山周辺に食料、トイレはないと思っていた方が無難です。朝日山神社のトイレは便器に蓋がしてあり、使えるか不明でした。
クマ、イノシシ出没の恐れあり(;´д`)
熊出没注意

イノシシ注意

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