毎年7月23日に行われている平重衡の法要「重衡忌」のレポートです。
御命日は6月23日ですが、旧暦に近づけつつ分かりやすいように7月23日とされています。
2023年7月23日11時から読経の後の法話も含めて約1時間その後は質問や写真撮影など約40~50分の合計2時間弱でした。
開始時間は山門の掲示板で告知もされていますが、「心道山 安福寺」Facebookページでもお知らせされています。
安福寺公式Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100070379301683
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法要が行われるのは山門をくぐって正面の哀堂:あわんどう:
観光寺院ではないため、普段は閉じられていますが法要の間は自由にはいれます!!
今年は14名の参列。
お焼香の作法など説明があってから始まります。
我らが拝む御本尊は重衡様が斬首される時に拝んでいたという阿弥陀如来坐像。
それと年々、御住職のお経を読む声に深みが増しているような気がしました。
法要後の法話は幸せについて。
健康や友人、地位など人それぞれの幸せの優先順位があり必ず必要なことと、なくてもいことが混在していて大切なことでどれだけ埋めらるか、そしてそれによりどれだけ自分が幸せと感じられるかという内容でした。
例えばゲームをしている時間など、御住職の趣味を交えて分かりやすい法話です。
また、今年は初参列の方が4、5名いらっしゃって安福寺について丁寧な説明がありました。
1001年に創建されたという長い歴史がある安福寺。
ちなみに平重衡卿は1157年生まれで北条政子も同い年です。
御住職さんのお話によると、重衡卿が斬首される前に拝んでいた仏様は当時、付近のお堂にありました。
重衡卿に仕える者(木工右馬允 知時:もくうまのじょう ともとき:かな?)が近くの寺院に仏様を借りに走ったが、仏敵である重衡卿には貸せないとどこも断られてしまい、近くにあったお堂からお借りしそれが現在、安福寺の御本尊になっています。
重衡卿と対面した仏様!!
斬首の後、仏様を元に戻しそこに平重衡卿の胴体をそこに埋めたと寺伝ではなっているそうです。
(その他には妻の輔子が引取り、火葬にして高野山に骨を送った説などがあります)
それが境内の十三重塔の供養塔。
この下には重衡卿の胴体が埋まっていることになります。
哀堂内での法要の後はこの十三重塔へ板塔婆を運びここでも読経。
安福寺さんは秋の木津川市主催の特別拝観に参加される年もありますが2023年はお寺の行事と重なり、特別拝観は無いとのこと。
肖像画などこの機会に拝めて良かったです。
すごいことに安福寺は近づいての写真撮影自由、お触りは禁止!!
重衡の肖像画の掛け軸は江戸時代作で他にはなく、ネット検索でも重衡の顔はこの肖像画か、美しく描かれたゲームなどのキャラクターの重衡だと、お話しされていました。
はい、私もゲームから歴史上の平家にハマった1人です!!
歴史が苦手でゲームをしていても全く内容が分からず、ゲームが分かりたくて歴史を調べ出したら面白くなって源平の時代の史蹟巡りを始めるきっかけになったのが『遙かなる時空の中で3』です。
正確には重衡が登場したのは続編の『遙かなる時空の中で3 十六夜記』で銀:しろがね:の名で登場し、展開していくと重衡だと判明する内容です。
歴史苦手な自分がよくここまでになったと思います。
今年もありがとうございました。
余談ですが安福寺の住職さんは動植物が好きで、メダカが増えているのでほしい方には譲りますとのことでした。
気になる方は問い合わせされてはいかがでしょうか。
安福寺さんの場所はJR木津駅から北へ徒歩10分です。
今年は木津駅のエスカレーターの上に燕が営巣していました。
この写真の時にはもう巣立ち間近だったので、今頃は元気にとんでいるでしょうね。