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【レポート】六代御前例祭2025年<神奈川県逗子市>

※このページの写真は2025年7月26日撮影

平清盛のひ孫・平高清(幼名 六代)の墓がある逗子では毎年曜日関係なく7月26日に『六代御前例祭(命日法要)』が行われています。
ポスター
幟

碑

スケジュール

凄いのは、焼きトウモロコシ、かき氷、野点、飲み物の他、抽選会も無料!!!
焼きとうもろこし

一人一本

黄色

野点

和菓子

11時から開始ですが、11時半ころはまだ人がまばらでした。
会場

法被を着た桜山氏子会の方に初めて祭りに来たというと丁寧に説明してくださいました。

六代のお墓は階段上の高い場所にあり、その階段のふもとの駐車場に屋台が出店し、社務所、トイレもあります。
手洗い場

下記の社務所で『逗子と六代御前』という「逗子の古文書・公文書等の保存と公開を進める会」が編集された冊子が100円で購入できます!!
社務所

12時ころまでは琵琶法師さんが六代の墓前で奉納演奏をされていて、終わるまで立ち入り禁止。
立ち入れない

13時頃からは人が増えるし、護摩や演奏があります。
午前中は前述のトウモロコシやかき氷を食べて、ゆっくり見て回れたので早めに来て正解でした。

【六代について】
まばゆい

解説板より
ケヤキの巨木の根元に「六代御前墓」と刻まれた小さな石碑があります。
これは江戸時代、徳川幕府の末期に、六代御前の家臣である斉藤氏の末裔を名乗る水戸藩士の斎藤三左衛門によって建てられました。

諸説はありますが、この地では六代御前の墓所として伝承され大切に護持されています。

六代御前とは、平高清(1173~1199年)のことです。
桓武天皇の十五代目の子孫であり、平維盛(1158~1184?年)の直系の子、平重盛(1138~1179年)の直系の孫、平清盛(1118~1181年)の曾孫にあたります。
平清盛の祖父である平正盛から数えて六代目に当たることから「六代御前」とよばれ「平家物語」に「平家にあらずんば人にあらず」と評された、平家が全盛期を極めていた時代に生まれました。

文治元年(1185年)春、壇ノ浦の戦いで平家一門が没落した際には、母と共に京都の菖蒲谷:しょうぶだに:に隠れ住んでいました。

しかし、その秋、北条時政に捕らえられ東国へと連行され、その途中、駿河の千本松原で斬首されそうになります。
その時、文覚上人の助命の嘆願による源頼朝の赦免状が届き、間一髪で釈放されました。

その後、文覚上人に預けられて京都の高雄山神護寺に入り、出家して妙覚:みょうがく:と名乗り、三位禅師として仏道に専念します。

建久5(1194)年には、文覚上人の紹介状を持って鎌倉を訪れ、大江広元の力添えにより、頼朝に謁見し感謝の意を表しました。

頼朝も祖父・平重盛の昔を思い出し、厚遇します。

しかし、正治元年(1199)に文覚上人が謀反を企てた容疑で流罪に処されると、六代御前も捕らえられ、関東に送られます。

そして「さる人の子なり、さる人の弟子なり、たとひかしらをば剃り給ふとも、心をばよも剃り給はじ」「平家物語」と幕府に謀反の容疑を受け、ついに田越川のほとりで処刑されてしまいます。
享年26歳でした。

田越川が「御最後川」と呼ばれるのは、この出来事に由来しています。

六代御前は、高貴な皇族でありながら、時の運に恵まれず、一族の衰退を経験しました。

一度は死を免れて仏教に専念しましたが、再び無実の罪で田越川のほとりで命を落としました。

星は移り物は変わり、ここに七百年が経ちました。
逗子の海風は今も悲しみを含み田越川の流れは今もむせび泣いているようです。

地域の住民たっちはこれを深く哀れみ、遺体を川辺に埋葬して墓を建て、現在に至るまで代々、力を合わせて墓を修復し、遺跡を明らかにして、欠かすことなく供養を続けてきました。

現在は桜山氏子会が中心となり、別当の神武寺によって毎年7月26日に供養祭が行われています。

このような地域の温かい風習を後世に永遠に伝えるために、みなさまのご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

令和6年7月26日
桜山氏子会
※昭和36年制作の「六代御前の墳墓の由来」を基に加筆校正

説明

ふりがながまさのり??正盛=まさもりですよね!?
ろくだいの由来

六代が処刑されたとされる田越川はすぐ近くを流れています
たごえがわ

供養

そして13時から法要。
①六代御前の墓前→②碑→③護摩 という流れでした。
(①、②は氏子さんの後に続いてお焼香可能)
読経

ここでも

■護摩

演奏

14時からは尺八と箏の協演。
曲

尺八をいままで聞く機会がなかったのですが、ものすごく美しい音色で感動でした!!
※実際の順番と異なります
■尺八の説明

■尺八と箏の協演

個人的に見聞きする機会があるのは一絃須磨琴だったので、箏柱:ことじ:というのも初めて見ました。
多数、演奏されていましたがもう一曲だけ載せておきます
■尺八と箏の協演②

後から氏子さんに聞いたお話しだとこれまでは一般の方に演奏をお願いしていたが、今年はプロの方にお願いされたそうです。

本当に素晴らしい演奏でした。良い時に参加出来ました。

■平家琵琶 六代の説明
平家琵琶。
最初に資料が配布され、かなり詳しく説明してくださいました。
人々

六代の命日は年/月ともに複数説がありますが、導師を務められている神武寺の寺伝では7月26日と伝わっていて、命日にお墓がある場所で平家琵琶を演奏するのはここだけだとおっしゃっていました。
これは凄いことです!!!

琵琶について、九州の琵琶は
古い順に肥後琵琶→薩摩琵琶→筑前琵琶が誕生したことなど知らないことが多いのでとても勉強になりました。

■平家琵琶 六代の命日について

屋外ではガラガラ回して玉が出てくる抽選会も。
箱ティッシュ、当たりました!
抽選券

京浜

これ全部無料というのが信じられませんが、ここは駐車場のため収入があるので無料で開催できるそうです。
高い所から

午前中はそれほどでもなかった人出が法要が終わった後くらいからだと思いますが、人が増えていて子供たちも楽しそうに食べたり抽選をしたりしていました。

六代は平家全盛期に生まれ、十代前半で壇ノ浦合戦で多くの平家一門が滅亡するという人生でしたが、今は賑やかに例祭が行われているのを高いところから見守ってくれているような気がしました。
六代

偶然にも法要が始まる直前に、平家物語の勉強を始めたという90代の方が、六代のお墓を見に来られました。
階段を上るのは厳しいため下のベンチでお経を聞いていらっしゃった様子です。
この日に例祭が行われていることを知らずに来られて、今日何かあるのですか?と私に話しかけてくださったのは、六代さんのお導きのように感じました。

詳しく書けませんが他にも縁かと思える凄い出会いがありました!

毎年7月26日に開催される六代御前例祭、かなりお勧めです。
平家の家紋

①JR逗子駅から南へ徒歩15分
②京浜急行電鉄「逗子・葉山」駅から南へ徒歩10分
③バス停「六代御前前」すぐ
京急バス

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