治承3年(1184)粟津合戦で最期を迎えた木曽義仲と乳兄弟・今井兼平。しかし奈良に落ち延び、兼平の息子が義仲と兼平を祀ったと伝わっています。
左の建物が社務所で謂れが書かれています。
■今井堂の謂れ
源頼朝と戦って敗れた木曽義仲はその家来で今井四郎兼平と共に信楽から名張を経て田原郷 隈笠(日笠)に逃れここに身を隠した。
頼朝に追われた弟の義経が奈良の興福寺へ行く途中、隈笠を通ったので兼平は義経を討とうとするが失敗する。
その後、頼朝が大仏殿に参詣した機会をとらへて兼平は興福寺僧兵の姿にかえて矢を放つが不成功に終る。
兼平の一人息子であった隈笠四郎兼則は、父のために七重の石塔を建て旭将軍と言われた木曽義仲の霊と共に今井兼平を祀ったのがこの今井堂である。
兼平が鏃で何か書きつけておいたという石の手水鉢が昭和初期まであった。
その他、兼平は巻物を持っていて民家に預けていたようだが、後に火事で焼けてしまう。
謎だらけの謂れ…個人的な疑問は
①義仲もここに身を隠したと読めるがその後は?
②兼平の息子は一緒に落ち延びてきた?それともこの地で生まれ育った?
③七重の石塔はどこに?付近を捜索したがそれらしいものは見当たらない。
④手水鉢に何を書きつけた?その行方は?
⑤何の巻物?
また義経や頼朝を討とうしたとありますが、頼朝を狙うような者を放っておくとは考えにくく、頼朝の追手がやってきたのかもしれません。
一方、追われる身となっていた義経ならいつどこで追手がきてもおかしくない状況のうえに奥州を目指し急いでいたと思われるので兼平が向かってきても余裕はなかったと思います。
結局義仲と兼平はこの地でずっと過ごしたのか、どこかへ逃れたのかさっぱり分かりません。
下記の奈良市生涯学習財団サイトによると毎年、おんだ祭が今井堂天満神社と天満神社で隔年で行われているそうです。
その時なら今井堂に詳しい方がいらっしゃるかもしれません。
http://manabunara.jp/contents_detail.php?frmId=7646
今回は今井堂の場所と謂れまでにして、また機会を改めて調べたいと思います。
さて、お参りはこちら。
見下ろした風景。
上記写真の屋根の下には大量の絵馬が奉納されています。この付近では奈良時代最大級の絵馬も見つかっているそうです。
また、燈籠も多く見られました。七重の石塔も交じってないかと淡い期待をよせましたがそれらしいものはみあたりませんでした…
近鉄奈良駅4番乗り場から「北野」行きに乗り込み約30分(JR奈良駅からの場合は約40分乗車)
観光地から住宅街を通りどんどん自然ゆたかな風景に移り変わります。
最初は乗客4人、他の方は白毫寺までに全員降り途中から貸切り状態に。
約2kmゆるやかなカーブが続く場所を抜ければ学校などが見えてきました。
田原大野バス停で下車。
バスの進行方向に徒歩2分ほどで大野町観光トイレ。紙と石けんが品切れでしたが、比較的綺麗でした。
2件隣には喫茶・軽食の店舗も。今回は時間の関係で寄れませんでした。
更に2分ほど歩き、下記写真の赤い線を引いた道を進みます。
右側のカーブミラーが目印になるかと思います。
ため池?のガードレールにもにも今井堂と書かれています。
3分ほど歩くと右側に坂道があり、ここが今井堂天満神社の参道です。
灯籠が見えます。坂の登り口でアオダイショウらしきヘビがお亡くなりになっていました。
マムシなどが生息していてもおかしくありませんので、参拝時は気を付けてゆっくり歩みを進める方がよさそうです。
唯一の分かれ道。左へ。
ちなみに真っ直ぐ進むと人間が歩けるように道が続いていて防霜ファンが設置されている場所に出ました(神社に関するものは何もなさそうなので引き返しました)
右奥に見えるのが今井堂天満神社です。参道から3分ほどです。
※近鉄奈良駅からは約30分乗車、730円(2020年10月25日現在)、JR奈良駅の場合は約40分乗車
※本数が少なく1日に6本程度
※途中、約2kmほど曲がりくねった道を通る
奈良駅に戻る途中、兼平が僧兵の姿に変えたという興福寺前で下車するのもいいかもしれませんね。
今井堂から徒歩約10分ほど、日笠バス停前のArt&Cafe 水仙月:すいせんづき:で昼餉を頂きました!
オシャレな外観
見晴らしがよいテラス席。何組かテラス席を選ぼうとしていましたが風通しが良すぎてほとんどの方が室内席へ。(10月下旬)
煎茶入り豆腐ハンバーグきのこ添え1000円税別
このハンバーグ、一口食べただけで口の中いっぱいに煎茶の味が広がりご飯が進みました。
ちなみにご飯は無料でお代わり可能でした♪
一口デザートもお茶の味が濃いです。
せっかくなのでサツマイモぜんざいも注文。
ぜんざい=小豆と思っていたのですが、トロトロのサツマイモスープの中に白玉だんごが入っていて優しい甘さでした。(小豆はなし)500円税別。
ちなみにハッシュタグをつけてSNSに投稿するとコーヒー(温/冷)をサービスでいただけました。
コーヒーカップが大きくて得した気分。
コーヒーサービスのハッシュタグについてはお手洗いの貼り紙をご参照ください。
手洗い場にはハンドソープに消毒液も設置されていて行き届いている感がありました。
水仙月は駐車場完備ですが、バス停が目の前にあり本数に注意さえすれば便利です。
日笠バス停時刻表
奈良県奈良市日笠町396-2
Instagram:https://www.instagram.com/suisenzuki/
Facebookページ:https://www.facebook.com/SUISENZUKI.1103/
この付近はのんびりできる風景がひろがっています。