浄土宗の宗祖・法然上人の弟子となった熊谷直実が、両親の供養のために建てた寺で直実が作った敦盛像などを拝めます。
②JR「嵯峨嵐山」駅から西へ徒歩10分
年中多くの人が行き交う嵯峨・嵐山。
渡月橋から北へ徒歩約10分、「法然寺」と刻まれた碑があります。
その奥が法然寺ですが、お寺の存在に気づいていないのか気に止める人を見かけませんでした。
しかし、御朱印をいただけます。
拝観は山門の正面、「法然寺」の扁額がかかっている建物です。
見どころ
・敦盛像
・直実の鎧から作った灯籠
・旧本尊(阿弥陀如来)
・直実像(直実の出身地である埼玉に仏像を貸し出した御礼の、熊谷駅前の直実像のミニチュア)
・本尊(法然上人像。53歳の時の自作尊像)
法然寺のホームページに一部写真が掲載されています↓
https://hounenji-19.rdy.jp/法然寺の宝物/
お寺の方が詳しく説明してくださいます!!
直実の鎧から作った灯籠は、説明がなかったらうっかり見落としそうでした(^^*))
直実の鎧掛の松が描かれた散華も(確か200~300円でしたがうろ覚えです)
鎧掛けの松は約10km離れた「くろ谷 金戒光明寺」(京都市左京区黒谷町121)の境内にて会えます(何代目?)
御朱印はこんなに丁寧に包んでくださいました(^-^)
ありがとうございます。
外観の注目所は瓦の鳩!!
直実の家紋はホヤに鳩。そこから寺紋は鳩だけになり、門などに鳩が多く見られます。
なかなか凛々しい……
法要などで拝観出来ないこともあるため、電話で事前にご連絡いただければ確実ですとのことでした。
嵐山散策の折に立寄ってみてはいかがでしょうか(^-^)?
熊谷直実の息子と同じくらいの年齢の宇都宮弥三郎頼綱:うつのみややさぶろうよりつな:は蓮生(熊谷直実)に感銘を受け出家。
直実の法名と同じ「蓮生」と書いて「れんしょう」と呼ばれ、法然寺の二世になり、蓮生(頼綱)の像も拝めます。
『蓮生』の読み方
・熊谷直実 → れんせい
・宇都宮弥三郎頼綱 → れんしょう
れんしょうについては法然寺から北へ徒歩約15分の「中院山荘跡」の解説も参考に。
中院山荘跡(小倉百人一首ゆかりの地)
鎌倉時代の初め、この辺りに、僧蓮生の中院山荘があった。
蓮生は、俗名を宇都宮頼網といい、下野国(現在の栃木県)の豪族で、鎌倉幕府の有力な御家人の一人であった。
しかし、政争に巻き込まれるのを避けて出家し、実信房蓮生と名乗った(このとき郎党60余人も同様に出家した。)
後に上洛し、法然上人、次いで善恵上人証空に師事し、この地に山荘を営んだ。
蓮生は和歌の名手で、近くの小倉山麓に山荘を構えていた藤原定家とも親交があり、彼の娘が定家の子・為家に嫁いでいる。
嘉禎元年(1235)5月、定家は蓮生が山荘の障子に貼る色紙の執筆を依頼したのに快く応じ、色紙の1枚1枚に天智天皇以来の名歌人の作を一首ずつ書いた。
「小倉百人一首」はこの時の選歌に、後世、鳥羽、順徳両天皇の作品を加えるなどの補訂を施して完成したものといわれている。