歌舞伎「義経千本桜」にゆかりの神社がここ「源九郎:げんくろう:稲荷神社」です。
平家を滅亡させた後、源頼朝から追われる身となった弟の義経。
そんな義経を追ってきた静御前を危険な旅に連れていくわけにはいかず、次会う約束に義経は「初音の鼓:はつねのつづみ:」を静に手渡しました。
そして静の護衛は奥州から義経に仕え共に戦ってきた佐藤忠信にまかせました。
はぐれそうになっても不思議なことに静が鼓を打つと必ず佐藤忠信が姿を現すのでした。
義経と再開した時、2人の佐藤忠信が出くわしました。
片方の忠信が自分は狐であることを白状し、初音の鼓はこの狐の親の皮が使われているため恋しくて忠信になり静のそばにいたと話しました。
義経は鼓をこの狐に与え、また静を守ったことも踏まえ「源九郎:げんくろう:」と名乗らせました。
そして神社名となっています。
祭神 宇迦之御魂神 源九郎稲荷大明神
沿革
歌舞伎・文楽「義経千本桜」でおなじみの「源九郎狐」(白狐)は神の使いです。
今より約800年前、源九郎判官義経は鎌倉の征夷大将軍である兄、源頼朝に協力し「源氏」に勝利をもたらしました。その後、兄頼朝と仲たがいし、奈良の吉野山をへて東北の平泉へ落ちのがれるおり、この武運強い義経を陰ながら守ってきた武将佐藤忠信は実はこの神社の「白狐」の化身だったのです。
そこで義経は奥羽に下るとき、この白狐と別れる際自分の名である「源九郎」の名を与え「源九郎狐」と名のることを許しました。
その後豊臣の時代には豊臣秀吉の弟で郡山犬伏城の城主である豊臣秀長は築城にあたって、この源九郎稲荷をお城の守護神と定めました。
その後も歴代城主柳澤家の殿様や町屋にも信仰深く現在に至るまで、この神社を手厚く崇敬されてきました。それゆえ、日本三社稲荷の一つとされています。
行事
月次祭 毎月1日、15日
春季大祭「白狐渡御」
毎年お城の御殿桜の咲く頃
腰掛けが花でおしゃれ。
御守りも様々あります。
無料で見せていただけます。
近くで見ると繊細ながら力強さを感じます。
静のみ手ぬぐいとなっています(1000円)
折りたたんだ状態ですが参考に。
2021年3月31日に放送
②JR郡山駅から西へ徒歩12分
お参りの後は和菓子をいかがでしょう。
北北東へ徒歩約2分のところに源九郎の名がついた餅が販売されています。
適度な甘さの粒あんを包んだ柔らかい餅。
1個から購入可能で翌日くらいまでが柔らかい期間だそうです。
軽くトースターなどで焼くと美味しいとうかがいましたが、確かに焼いた方が美味しかったです。
3つくらいすぐに食べてしまいました。
名誉金賞牌受領と書かれた包み紙。
定休日などは大和郡山市観光協会公式ウェブサイトに掲載されています↓
https://www.yk-kankou.jp/spotDetail153.html
源九郎稲荷神社へは近鉄電車の方が近いですが、JR郡山駅では金魚が出迎えてくれます。