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月心寺<滋賀県大津市>

水が澄んでいる

平清盛の三男・平宗盛は平家最後の棟梁であり、壇ノ浦合戦で息子の清宗と共に生捕られました。
その後、鎌倉へ送られ頼朝と対面することとなります。

鎌倉への道中、逢坂の関を通り、清水に身を映しながら

“都をば けふをかぎりのせきみづに またあふさかの かげやうつさむ”
(今日が最後かもしれないと都を出たが、再び帰ってきてこの逢坂山の関の清水にこの身を映すことが出来るであろうか)

と詠んだのが関の清水です。
井戸

解説板より
走井:はしりい:

この名水は、第13代成務天皇の御誕生の時、産湯に用いられたと伝えられる。

安永年間、スウェーデン人ツンベルブが江戸に赴いた紀行にどんな小さな茶屋にもいつも米で作った白か緑の小さな菓子がある。旅人や輿夫はこれを買って茶とともに食べる。茶はいつも飲めるように用意されている。と記されている。

関の清水走井などの清冽な水で点てられた茶とともにと是が、その菓子の名の起こりである。
 
 走井のかけひの水のすゞしさに
  越えもやられず逢坂の関   清輔

大津市観光課

名水

書籍『平清盛を巡る一大叙事詩「平家物語」の名場面をゆく』(ユニプラン)に月心寺の関の清水走井が宗盛一行の喉を潤したのであろうか?という内容で紹介されています。

逢坂の関の場所ははっきりとしていませんが「逢坂の関記念公園」が整備され、西へ徒歩10分ほどのところにあるのが月心寺:げっしんじ:です。
蕎麦の暖簾

入口

下記は2016年8月13~16日の特別拝観の時の内容です。

庭園を眺めながら、走井の名水で作られたざる蕎麦(手打ち蕎麦)を頂きました。
手打ち

最初に蕎麦だけをそのまま頂き、次は粗塩をかけて、次に蕎麦つゆで、好みで薬味を入れてと、何通りも楽しめる蕎麦です。
塩をかけると蕎麦の甘みが引き立って、個人的には塩が一番好みです。
最後に蕎麦湯も。蕎麦茶も美味しかったです。
お品書き

庭園の散策は別途500円です(建物内から眺めるだけなら飲食代のみ)
石段を登り、何箇所か滑りやすいところもありましたので、歩きやすい靴をお勧めします。

上の方には小野小町100歳の姿を表した像を安置する百歳堂や薬師如来像もあります。
結構広い

雰囲気ある

小野小町の像が内部に
百歳堂

上部から見た蕎麦をいただいた建物
緑に囲まれて

水の美しさ
元気な鯉

平宗盛や平家物語ことなどは見当たりませんでした。
帰り際に走井の水をもう一度見てみました。
人工的

宗盛もこんな風に水をのぞき込んで水に写る自分の姿を見ながら歌を詠んだのでしょうね。
残念ながら再びこの清水に身を映すことは叶わず、30km弱離れた篠原(現・滋賀県野洲市)で清宗と引き離され首を斬られました。

水

以前は公開されていなかったそうですが2016年の秋頃から毎週土日月の拝観が可能となりました。

2020年の公開予定はないそうです。
詳しくは月心寺のFacebookページでご確認ください↓
https://www.facebook.com/Gesshinji/

住所
滋賀県大津市大谷町27-9
交通
京阪「大谷」駅から西へ徒歩10分

参拝について
週末のみ、有料
参拝目安時間
1時間~
お気に入り度
★★★★☆
参拝日
2016/08/15
備考
公式ホームページ
http://gesshinji.jp/

Facebookページ(拝観情報など)
https://www.facebook.com/Gesshinji/

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逢坂 平宗盛が歌を詠んだ関の清水かも?
関蝉丸神社(下社) >>
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東へ徒歩10分
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逢坂の関
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